シンガポール経済の正念場

シンガポールは国内総生産(GDP)の2割に相当する製造業の不振が続き、成長減速が懸念されています。シンガポール購買原材料管理協会(SIPMM)によると、8月の購買担当者景気指数(PMI)は前月比0.4ポイント低下の49.3でした。7月の同0.7ポイント低下に続く2カ月連続の下落で、製造業の不振が浮き彫りになっています。

 PMIは、SIPMMが毎月150社以上を対象に発注状況などを調査して数値化しています。基準値の50を上回れば製造業の拡大、下回ると縮小を示します。今年4月に49.8を記録するまで5カ月連続で前月を下回ったあと、5月に50.2、6月に50.3と基準値を上回っていたが、再び縮小に転じた格好です。

 専門家は最大の輸出先である中国の経済不安が増大していることなどがPMI下落の要因と分析しています。マレーシアのCIMBプライベート・バンキングのエコノミストは「最近の中国株式市場の乱高下と通貨人民元の切り下げによって、中国経済の実情を不安視する見方が広がっている」と述べました。

 また、地場大手銀オーバーシーズ・チャイニーズ銀行(OCBC銀行)の幹部は、発注、輸出発注、生産、在庫、輸入、雇用とすべてが減少しており、価格も下落していると指摘し「地盤沈下といってもいい状態で、出口の光が全く見えない」と現状を説明しました。

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